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episode15:スターゲイザー[10]

  1. 孝弘「高坂比呂継って確か…国環省大臣の?」圭太「『元』ね。そして今はI.P.P.A.の相談役」康文「もう父さんはわかってるんだよね?この音声の相手が高坂比呂継の孫の高坂華栄ってこと。つまり出まかせじゃなくて、彼女は本当に上層部に口利きできるひとだったんだ」
  2. 康文「でも残念。誘い文句に使っただけ」孝弘「だから脅そうとして録音を?んな無茶な…。そんなの同意の上だって言われたら…」圭太「いや、十分だろう。同意があろうがなかろうが、20代半ばの成人した孫娘が、中学生と関係を持ってたなんて、世間に知れたら、比呂継へのダメージは半端ない。そういうことだろう?」孝弘「女じゃなくて、じいさん脅す気だったのかよ!?」
  3. 圭太「で?何を条件に脅すつもりだったんだ…?」康文「中学卒業後の支部長職への就任。そしてそれに反対する人を黙らせること」圭太「っ……」圭太「相手が大物の割にささやかでしょ?でも本人に手の内バレちゃった。もうこの手は使えないね。残念」
  4. 孝弘「(………。なんか…なんだろう…。なんか腑に落ちない。違和感がある。けど…)」圭太「……。…はー、疲れたねえ」「ラスボスは僕だったんだなあ…」「帰り道で吐いて、制服を汚したことがあった。たぶんあの頃からだ。あの頃、あの子が痩せたの気づいてたけど」
  5. 圭太「今年は秋になってもISRP〈イスルプ〉がよく出てたし、疲れてるんだろうと勝手に解釈してた。音を上げて、I.P.P.A.〈しごと〉辞めないかなって期待もしたんだ。僕はサイテーだな。父親失格だあ…」孝弘「……。圭太さん」「落ち込んでる場合じゃないです。挽回しましょう。康文君を守るんです。最優先はそれです。相手の女と直接対決しに行きましょう。これ以上、康文くんと接触させないようにするんです!」
  6. 圭太「……。…そうだな」《それから1か月》
  7. 《康文くんがあの香水のような匂いをさせることはなくなった》《そして「計画」が露呈し、頓挫した後も、彼は変わらず学校と家事とI.P.P.A.をこなした》孝弘「(……。匂い…匂いって言えばあの日…)」圭太「悪かったねえ。こんなゴタゴタに巻き込んじゃって」孝弘「そういえば圭太さん、あのMicroSD、どうしたんです?」圭太「え、捨てたよ。気持ち悪いもん」
  8. 圭太「持ってても仕方がない。元データはあの子の元にあるんだろうし、家探しして回収して回ってもいいんだけどさ」「結局のところ、あのデータの存在意義そのものをなくさないと、意味がないんだよね」「ってわけで、あともう一度だけ、面倒に付き合ってくれるかな?孝弘くんにも聞いていて欲しいんだ」孝弘「?はい?」圭太「康文、今いいかい?」
  9. 康文「……なに?」圭太「折衷案の提案に来たんだ」「高校に進むなら、所長への就任を承認しよう。全日制の高校を留年することなく卒業すること」「学業優先。進級卒業できない事態になったら、I.P.P.A.は即辞めてもらう」
  10. 圭太「中学よりずっと勉強量が増えるし、管理職はフルタイムだ。状況はだいぶ変わるけど、どうだい?」康文「……わかりました。進学先は僕が決めていいですよね?」孝弘〈こうして俺の、康文くんにI.P.P.A.を辞めさせるという役目が消滅し〉

9/28、9枚目10枚目を上げました。[10]はここまでです。お読みいただきありがとうございました。
9枚目、10枚目のやりとりは、episode07-[02]に出てきたシーンですが、着ている服が違うのはご愛敬です。ep07を描き直す時に合わせようと思います。
長いお話になっている現epですが、もうしばらくお付き合いください。次回の[11]は、週末あたりからアップ予定です。
([11]への流れの都合で、10/3にこっそりテキストを追加しました)

9/25、7枚目・8枚目を上げました。背景少ないととても楽ちん。
急激に寒くなって、秋飛び越して冬に差し掛かってる感じがします。昨晩、あまりに寒くて、羽毛の掛け布団を出そうかと思いました。

9/21、4枚目〜6枚目を上げました。連休中に上げることができてよかった。
6枚目の最後のコマの圭太さん、もっと違う感じをイメージしていたのに、うまく頭の中のものを描き出すことができなくて、少々モヤついてます。もっと蔑むような目をさせたかったんだけど、力不足で残念…。

9/16、[10]の更新を開始、3枚目までを上げました。[10]は10枚あるので、頑張りたいです。またゆるゆる更新していきます。
[09]のこの欄に書いてた英検準2級のスピーキングテストですが、あんなにボロボロの出来だったのに合格してました。なんてこった。反省を大いに生かして、朝の英語タイムを復活させて、ちまちま勉強しています。ちなみに更新が遅い理由ではないです(普通に筆が遅いだけです)。

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