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episode15:スターゲイザー[01]

  1. 自分は弱者だと再認識した日だった。でも
  2. こうなったからにはどんな手を使っても必ずやり遂げる。そう固く心に決めたんだ。/それはいろいろあって仕事を辞め、無職(ニート)のまま飲んだくれて半年が経ち、いいかげん社会復帰しようと思い始めた頃だった。タイミングよく舞い込んできたのは、飲み友達からのとある「お願い」だった。/圭太「元々妻の伯父にあたるひとの家だったんだ」
  3. 圭太「その伯父さんが亡くなって、あまり交通の便が良くないし、売っても二束三文とかで」「その頃、僕らは市内のアパート住まいだったんだけど、息子が喘息気味で、空気のいいとこに引っ越したいねって話してたとこでね」「渡りに船ってやつ。ほとんどタダで譲ってもらったんだよね〜」孝弘「へーえ」
  4. 孝弘「で?その息子さんは?まだ学校なわけないですよね?」「もう8時っすよ」圭太「あー」「図書館にでも行ってるのかも」「週イチで食事の作り置きの家事代行を頼んでいるんだけど、家事代行のひとが来る日は、外で時間を潰して帰ってくるんだよね」「それが今日だったんだけど」「でもそろそろ」「あ、ほら」
  5. 圭太「おかえり、康文」康文「…ただいま」孝弘「お、おかえりなさい、康文くん」康文「………こんばんわ」圭太「制服、クリーニングから戻ってきてるぞ」康文「うん」
  6. 圭太「着替えてきなさい。夕飯にしよう」康文「うん」孝弘(? 香水?)孝弘「…制服、どうしたんです?」圭太「あー、あれね、ちょっと前、学校帰りに嘔吐(リバース)しちゃって。衣替えして早々に」孝弘「あれま」圭太「近所のひとに連絡貰ったときはびっくりしたよ。ここ数年は風邪ひとつなかったからね」
  7. 圭太「そのご近所さんの息子さんが、同じ中学の卒業生でさあ。制服譲ってくれて、助かっちゃった」孝弘(どおりで制服がでかいと思った…) 圭太「手は?洗った?」康文「……これ、持ってけばいいの?」孝弘「あっ、俺も何か…」康文「大丈夫です」「こっちでやる方が早いので、客は座っててください」 孝弘〈呑み友達である圭太さんのお願いは〉
  8. 孝弘〈一人息子である康文くんと一緒に『I.P.P.A.』という組織で仕事をすること。どうやら俺は、普通のひととはちょっと違ったところがあるらしく、それがその『I.P.P.A.』で働く条件なのだという〉〈そしてもうひとつ、康文くんにその『I.P.P.A.』を辞めさせ、全日制の高校に進学させること〉

とうとうこの回がやってきました。第3者(孝弘)視点の康文過去エピソードです。
なかなか描き始める決意ができず、episode01の描き直しを先に始めちゃったりしましたが、避けて通れない康文の〈起源〉なので、ようやく始めることができてほっとしています。

時は3年前。康文は中学2年生、孝弘はギリ20代。
康文の過去epですが、康文と孝弘の出会いの話でもあり、孝弘のI.P.P.A.入組エピソードでもあります。
孝弘は康文の父・圭太とは友人なので、I.P.P.A.の話を聞いた当初は、仕事内容への興味だけで引き受けてみたんだと思うのですが、いざ蓋を開けてみると、なんともごっちゃりとした山口父子のアレコレに関わっていくことになるのです…たいへんだ…。

スローペース更新ですが、気長に、温かく見守ってくださると幸いです。

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